建築士試験 解説ノート

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バリアフリー寸法のまとめ【過去10年分】|一級建築士試験 計画の過去問・頻出ポイント

バリアフリーは一級建築士 学科Ⅰ(計画)のNo.9で、過去10年ほぼ毎年出ます。多くが「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らした寸法・仕様の問題です。覚えるのはスロープ勾配・手すり高さ・便房の内法・通路幅などの数値で、引っ掛けはわずかに不利な数値へのすり替え(勾配を急に、幅を狭く、奥行を短く)が多いです。数値を動作とセットで押さえます。

バリアフリー寸法は、高齢者・障害者・子ども連れが安全に動けるよう、建築設計標準が定める各部の寸法・仕様です。

誤りの選択肢は、標準的な値を少しだけ不利な方向にずらして作られます。勾配を急に、幅を狭く、奥行を短く、という具合です。

だから数値を「動作(その寸法で本当に使えるか)」とセットで覚えるのが対策です。以下、頻出の数値を整理します。

スロープ・手すりの数値

項目 数値・基準
スロープ(傾斜路)の勾配 1/12以下(高さ16cm以下なら1/8以下)。勾配1/12超または高さ16cm超で手すりを設ける
二段手すりの高さ 段鼻から650mm850mm(杖使用者等に配慮)
手すりの端部 歩き始め・終わりの安定のため、水平部を設ける

通路・車椅子使用者用便房の数値

項目 数値・基準
通路(直角に曲がる経路) 直進なら800mmで通れても、直角に曲がる経路は転回幅が必要で800mmでは不足。直角路は幅を広く確保
車椅子使用者用便房の内法 有効内法2m×2m程度、内接円直径1.8m以上(オストメイト用流し・手荷物置き台等も)

建具・おむつ交換台・サインの数値と仕様

項目 仕様
自動式引戸の開閉スイッチ 開いてくる戸に巻き込まれないよう戸先から離した位置に設ける(戸先に近いは不可)
乳幼児用おむつ交換台 壁面と直交方向で使う場合、乳幼児の身長分の奥行が要り、引出し奥行500mmでは不足
サイン・床仕上げ 段鼻と踏面の明度差を大きく。白内障に配慮し明度差の大きい配色(黒地に白文字など)

過去問の出題一覧(一級建築士 計画)

バリアフリーは計画のNo.9を中心に、年により傾斜路(スロープ)・屋内競技場・屋内階段でも問われています。いずれも数値・仕様をわずかに不利にずらした記述が誤りの選択肢でした。正解番号は建築技術教育普及センターの公表正答によります。

年度 No. 正解 論点/解説
令和7年(2025)91便所・洗面所(おむつ台奥行500mm不足)
令和6年(2024)92高齢者・障害者配慮(直角路800mm不足)
令和5年(2023)91高齢者・障害者配慮(自動引戸スイッチ)
令和4年(2022)91高齢者・障害者配慮の計画 ※解説は順次追加予定
令和3年(2021)92傾斜路(スロープ)の計画 ※解説は順次追加予定
令和2年(2020)44屋内競技場のバリアフリー ※解説は順次追加予定
令和元年(2019)93高齢者・障害者配慮の計画 ※解説は順次追加予定
平成30年(2018)82各部寸法(車椅子使用者用受付等)※解説は順次追加予定
平成29年(2017)84屋内階段(高齢者・障害者配慮)※解説は順次追加予定
平成28年(2016)バリアフリーの単独出題は薄め(各部寸法に内包)

直近3年の代表的な引っかけ:R7=おむつ交換台の引出し奥行500mm(不足)/R6=浴室への直角路を有効幅員800mm(直角に曲がるには不足)/R5=自動引戸スイッチを戸先に近づける(巻き込まれるため離す)。

まちがえやすいポイント

引っかけは数値・仕様をわずかに不利な方向(勾配を急に・幅を狭く・奥行を短く・スイッチを戸先に近く)へずらす形がよく出ます。

数値を丸暗記するだけでなく、「その寸法で車椅子が曲がれるか」「開く戸に巻き込まれないか」と動作をイメージして確かめると、ずらしを見抜けます。

特に「直角路は直進より広く」「おむつ台は使う向きで必要奥行が変わる」は、数字だけ見ていると外します。

理解度チェック

Q.

傾斜路(スロープ)の勾配は、高さ16cm以下なら1/8以下、それを超えるなら1/12以下とする。〇か×か。

。主要経路の傾斜路は1/12以下、高さ16cm以下の小さな段差は1/8以下まで許容されます。1/12超または高さ16cm超では手すりを設けます。

Q.

車椅子使用者の浴室出入口に至る経路を直角路とする場合、通路の有効幅員は800mmあれば十分である。〇か×か。

×。直進なら800mmで通れても、直角に曲がるには転回幅が要り不足します。直角路は幅を広く確保します。令和6年 No.9 の引っかけです。

Q.

階段の二段手すりは、段鼻から650mmと850mmの高さに設けると、杖使用者等に配慮できる。〇か×か。

。段鼻から650mm・850mmの二段手すりは適切な配慮です(令和6年 No.9 で適当な記述として出題)。

Q.

車椅子使用者用トイレの自動引戸の開閉スイッチは、操作しやすいよう戸先にできるだけ近づける。〇か×か。

×。戸先に近いと開いてくる戸に巻き込まれます。戸先から離した位置に設けます。令和5年 No.9 の引っかけです。

まとめ

数値は「動作」とセットで覚え、わずかに不利にずらした選択肢を見抜く。これがバリアフリー(計画No.9)の攻略です。

スロープ1/12、手すり650/850、便房2m×2m・内接円1.8m、直角路は直進より広く、を押さえましょう。法的な最低基準・誘導基準は法規のバリアフリー法もあわせて確認してください。

一級建築士 計画の過去問一覧へ

参考(実ページで確認)

  • 高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省 令和3年)
  • スロープ勾配(1/12以下・高さ16cm以下は1/8以下):バリアフリー法の設計基準解説(build-app)
  • 各寸法の出題・正誤:自サイト過去問解説 kakomon-1k-keikaku-r5/r6/r7-no09(おむつ台奥行500mm不足・直角路800mm不足・二段手すり650/850・自動引戸スイッチ・便房2m×2m/内接円1.8m)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画・環境設備」を過去問の問われ方から整理しています。運営者情報

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